1.健康食品の基礎知識 栄養はたりている?
健康のために必要な食事として、1日30品目、塩分は体重に応じたもの、肉は少なく、野菜は多くということが言われます。貝原益軒という学者が『養生訓』で非常に細かい食べ合わせを書いています。
ですが、この現代社会で、こうした細かい規律を守っていくのは難しいものです。玄米正食、マクロビオティックでは肉類や精白糖、白いご飯などは使いません。
大和は国のまほろば、青によし、瑞穂たる等古歌に歌われてきた日本ですが、史書を見ますと、山上憶良の『貧窮問答歌』等飢饉の記録が多くあります。『平家物語』の猫間という幕では食べ物で木曽義仲が猫間中納言の不興を買うシーンが出ています。
日本は元は火山島です。石灰質や赤土等であまり栄養が無い大地の実りで生きていけないため、海藻等食べる習慣がありました。南米のチリでも同じように海藻を食べます。山の前が海で国土が狭いということはよく似ています。因みにアンデスの先住民は土をじゃがいもにつけてミネラルを補います。
こういう貧しい食生活の時は少なくともダイエットが必要なほどの肥満や生活習慣病はなかったのです。白米をたべることでぬかに含まれるビタミンBが不足して脚気になった人が出たといったことが、健康食品が必要となるきっかけです。
日本古来の大豆などの植物性タンパク質や魚類のアミノ酸等が不足して不調や美容の問題を起こすので、健康食品を使って上手く補わないといけないのが現代の食事情です。
2.健康食品の基礎知識 健康食品の定義
健康食品はいい方を変えますとサプリメントです。これは普段の食事では足りない栄養を補って、心身共に不調をきたさないようにしていくものです。健康食品の方が、ややサプリメントより、意味が狭く経口摂取によって取り入れるものです。サプリメントは点滴なども意味としては、通用します。
国が認める健康食品は、保健機能食品です。この中には厚生労働省の認可を受けて、特定保健食品、皆様も御存知のトクホと宣伝通りの栄養が入った栄養機能食品があります。そうでない場合は、ただの健康食品です。
実は、食品と薬と毒の識別は、非常に難しいのです。私はハーブを家で育てています。普通に健康食品として売られているものです。ヘンルーダと言う害虫よけの植物があります。これは毒草ですが少しだけ使うと薬になったり、食べ物の色付けにいいのです。
でも、医学知識のない素人が扱っていいものではないのです。後はアンチモンという鉱物です。ある説では坊さん殺しと言う意味です。修道院で家畜に使ったら寄生虫が出た、病気にいいに違いないと修道院の仲間に使ったら、見事病気は治りました。
心臓が止まれば、まあ、これ以上は悪化しようがないですね。人体には毒が強いのです。眉唾とも言われる説ですが。
健康食品に関しては、ここまでひどい被害はないことが多いです。ですが、体質によっては反動が大きく出たりしますので、よく情報を集めておきましょう。まずは安全第一と考えるべきです。
3.健康食品の基礎知識 健康食品の形状は?
人には好みというものがあります。健康食品は形状によって、摂取しやすい物としにくいものがあります。
一般的にはお菓子のような形のスナック感覚で食べられるもの、粉状のもの、ドリンク剤、錠剤、かみ砕くタブレット、カプセルなどがあります。後は冷凍食品、ゼリー飲料などもありますね。
どういう形がいいかはその方によります。お子さんは錠剤などは呑み込みにくいので、粉をジュースやアイスクリーム、ヨーグルトなどに混ぜてと言うこともできます。ただ、癖が強いものはあまり味がしない錠剤やカプセルがいいでしょう。
持ち運びも簡単です。味についてはサンプルや、口コミなどで、確認できます。健康食品の中には味に癖があるものも多いです。苦みや匂いでとるのが苦痛なものは長続きせずお金の無駄です。自分の苦手なものは回避しましょう。
今、口腔内の口渇感が強い方は、液剤もしくは粉末状のものを食品にまぜてとった方がいいでしょう。白湯でといても大丈夫なものは多いです。錠剤などは注意しないと張り付いて呑み込めないのです。後はお薬ゼリーなどもいいでしょう。嚥下の問題解決の助けになるのです。
健康食品は食品です。よって消費期限や賞味期限があります。消費期限はそれ以降は摂取しない方がいい、賞味期限は味が落ちますよということです。長期保存がきく形状かどうかも考えた方がいいですね。
開封しますと徐々に劣化していくものも多いので、温度変化や日光等にあたらない場所に保管しましょう。
4.健康食品の基礎知識 健康食品の購入元
庭からとれる健康食品、おかしな話でしょう。ただ単に父が趣味で長命草と言う青汁やタブレットの原料になる植物の苗を取り寄せて、育てただけです。他に雲南百薬等健康野菜も種や苗から育てることができます。
でも、これは趣味なのでいいのですが買った方が安いです。私もハーブティの調合などが得意ですが、健康食品ばりの栄養価にはできないのが現実です。虫もいますし。乾燥させていくのに時間がかかってしまいます。
忙しいので健康食品を使う方はコンビニ、スーパー、健康食品店、薬局、ドラッグストアなどで購入なさるといいでしょう。私はかかりつけ薬局の方に相談して薬の処方の時相談しています。家族の分も相談に乗ってくれます。サンプルもいただけます。
でも、お忙しい方も多いでしょうし、インターネットの方が取り扱っている商品の数が多いのです。インターネット限定のお品もあります。送料等も考えて購入しないといけませんが24時間購入できて定期購入などの割り引きがつくので携帯等で買うのは便利です。
あとはドリンク剤などはまとめ買いしますと重いので、ただでさえ荷物が多い買い物や仕事帰りは、大変でしょう。交通費も考えますとわざわざ買いにでるより安いのです。
送料が気になる方は送料無料のサイトでお友達やご家族を誘ってもいいでしょう。一定額以上買うと送料無料のサイトもありますので。実店舗で試飲させていただいて後で通販を使うという考え方もありますよ。上手に使用しましょう。
5.健康食品の基礎知識 健康食品のメリット
家庭科の教科書の規準にあわせて、毎日の食事を作っていくと、エンゲル係数がうなぎ上りになってしまいます。日本は食料自給率が低いので、海外輸入の食品に頼らざるをえません。野菜などは見た目をよくするため、完熟しないまま、輸出します。
これは国産品でも同じです。葉や実はもぐと、根菜は抜くと栄養素の1部が失せて食味が悪化します。その証拠に当家の庭でとれたトマトは野菜嫌いの子供でも食べます。
半農の母方の家に行きますとぎょうさん、沢山果物やキノコ、魚を食べさせてもらえました。でも、同じものを都会で買おうとしますとすごい金額です。流通の問題と旬の問題があります。旬は今や無いにも等しいですが、やはり栄養のあるのは季節のものです。
健康食品は見た目は気にしないでいいので栄養をまんべんなく摂れるというメリットがあります。価格も安定して常時入手できるのです。
また、かさが小さく済み、苦手な味は回避できるということもいい点です。食物繊維やビタミンがいくら体に必要でも、会社に必要な分そのまま持っていくわけにはいきません。また苦みがある、酸味が強い等で嫌がる方も多いので健康食品の方がいいのです。
牡蠣に含まれる亜鉛が味覚や心にいいと言われます。広島の祖父母のもとで食べつけた私でも1日の亜鉛の必要分牡蠣や他の貝で補うことはできません。食中毒の可能性もあります。また、貝類は海洋汚染、水銀などが蓄積しやすいので、出所がわかっている健康食品がいいこともあります。
6.健康食品の基礎知識 健康食品のデメリット
健康食品は気軽に摂取できて便利です。でも、幾つか問題があるのです。まずは情報提供の不足です。良心的なサイトは健康食品の成分の利点、もしくは問題点を提示していますが、中にはいいことしか書かないこともあります。
よく「健康食品なので副作用がない」というロジックがあります。でも、この副作用はマイナスの面です。プラスの面が強いものはその反対側もあるのです。またこの世に絶対安全な物はないのです。その人の体質によって合う合わないがあります。
後は健康食品の謳い文句には、医学界から賛否両論もあります。鈴木梅太郎が脚気に効果的なビタミンBの発見をし、高木兼寛が治療に用いようとした時、森林太郎と言う軍医が猛反対しました。これが文豪森鴎外です。
彼は娘の森茉莉と共に文壇で活躍したのですが、疫学が専門で西洋医学が専門、でも鈴木梅太郎は農化学者で医師としては有名ではないのです。大論争になりました。効果が理解されると今度はビタミンを自分が見つけて名をあげようとした化学者、医学者が猫も杓子もこれぞビタミンという物を出しました。
今は根拠のないものは排除されています。ビタミン剤も医師が処方する時代です。今もいくつか健康食品の効果に疑問の声が上がっています。逆に患者にすすめる医学者もいます。
産地、添加物などの表示が法令に従っていない業者もいます。総括しますと健康食品のデメリットは、医学、生理学等の学術と法がかみ合っていない為に起きることだと言えます。